シャニマス半年やってみた所感

「アイドルマスター シャイニーカラーズ」(以下シャニマス)というゲームをインストールしてから、おおよそ一年が過ぎました。最初の方はほぼ放置状態だったので、実質的にプレイしたのは半年ほどになります。 わたしがシャニマスに興味を持ったきっかけを…

「ティファニーで朝食を。松のやで定食を。」における文章技術について

賛否の分かれている島田彩さんの「ティファニーで朝食を。松のやで定食を。」(2021,以下「松のや」)をいまさら読みました。思うところがあったので、以下に述べます。 ティファニーで朝食を。松のやで定食を。|しまだあや(島田彩)|note なお文章の真…

暗喩表現批判序説――『アイドルマスター シンデレラガールズ』(と『ラブライブ!』)を視座に

『アイドルマスター シンデレラガールズ』(2015、以下「デレアニ」)を語るとき、人はしばしば、6話の展開を話題にします。観た方なら誰もが覚えているでしょうから詳述は避けますが、簡単に言えば初ライブで期待したより客が入らなかったというので、本田…

『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』感想

(ネタバレ注意) youtu.be MOVIX京都で「外伝」を観、そこで「鋭意制作中」の5文字を目にしてから、もう1年以上になる。重なる不運をこえて、京都アニメーションは「劇場版」を世に送った。代筆屋の少女をめぐる物語に、ようやく終止符が打たれたことになる…

中村文則についてあえて語る

(2021/12/02改稿。「僕」という一人称で誰かを罵倒するという記述の形式にこそばゆさを感じる年齢になった) 書店に行く人なら誰でも、「中村文則」という名前を記され、百田尚樹の左隣あたりに平積みされている分厚い書物を見たことがあるだろう。「光と闇…

思春期と越境――『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』感想

(公開当時に他ブログにて書いた記事http://magnetmikan.hatenablog.com/entry/2017/08/21/014813 を改稿したものです) 思春期のノスタルジーを、きっと誰もが愛している。夏祭り、かまびすしい蝉の声、ささやかな家出、自分よりちょっと大人な女子……。1993…

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』感想

(ネタバレ有) youtu.be かつて18世紀のヨーロッパで、手紙というメディアはその最良の繁栄を謳歌していた。ほぼ唯一の連絡手段として、あるいは自己表現として、人々は手紙を書き送った。やがて19世紀末から20世紀にかけて電話が普及し、手紙はかつてのよ…